「問題がある状態を楽しむ」、「小さな行動を着実に繰り返す」、「人真似だと言われてもくじけずに続ける」

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「現実は注意力によって作られる」

・あなたの人生とはすなわち、あなたが注意を向けたことの総体である。人生の終わりを振り返ったとき、そこにあるのは注意を向けたことたちであって、それ以外の何ものでもない。

 


「選択肢は少ない方がいい」

・高みをめざして努力するためには、努力の対象となる何かに、比較的永続的な方法で腰を据えなければならい。超一流の弁護士や芸術家になるためには、まず他の可能性をすべて諦めて、法律や芸術を学ぶことに打ち込まなくてはならない。やりたいことを全部追い求めていたら、どれも中途半端に終わってしまう。

 


人生は短い。思い切ってひとつを選び、無限に広がっていた可能性を封印する。その一つに注意力を向ける。やるべきことをやる。今できることを積み重ねていく。それが自分の人生をいきるということだと感じた。

 


いつかたどり着く、あるべき姿、理想の生活を求めて、目標に向かい毎日を過ごす。しかし、いつまでたってもその理想の状態にはたどり着くことはない。何故なら、常に今より良い状態を理想とするからである。

 


タスクを効率よくこなすと、その分だけ新しいタスクがベルトコンベアのように運ばれてくるのが実情ではないか。

 


沢山の選択肢があるが、ほとんどの事には着手できないと認識したほうがよい。何事もしっかりと取り組むには、それなりに時間を必要とする。

 


レストランのメニューに例えるなら、美味しそうなものが沢山あっても、一度にすべてを食べることは不可能である。通常その時、最も食べたいものを選択する。

 


その時に自分にとって最適なことを選択する。その他の事は捨てる。

 


80才まで生きたとして、たったの4000週間しかない。限りある時間の使い方を見直したほうが良い。最悪、明日を迎えられない可能性もゼロではない。

 


時間が有限であること、未来の保証はないこと、いつかたどり着く理想の状態はないことを、まずは受け止める。

 


その上で物事を判断する。

大量のタスクをこなすことは諦める。

 


大切な今日1日である。

何か一つの仕事に取り組むのもいい。

ちょっと贅沢するのもいい。

家族とゆっくり過ごすのもいい。

何もせず、ただ休むのもいい。

 


本書を読んで、未来の為に計画的に過ごすのも大切であるが、毎日そのもの、日常そのものを楽しむことが重要ではないかと感じました。

 


人間は不安や焦りを感じる生き物なので、毎日の事を楽しめるということは一生のテーマかもしれません。

 


日が昇れば起きて日が沈めば眠る中世の農民の生活はゴールや競争がないもので、時間や効率化という概念自体がなかった。

 


産業革命が起こって農民が工場で働くことになり、労働時間を効率的に管理するようになってから、時間に値段がつけられ、時間を「使う」ようになった。

 


その結果、効率的、生産性、マルチタスクといった言葉が生まれ、時間の管理をするようになったという。

 


多くのタスクをこなせばこなすほど、期待値が上がって仕事が速いと評判になり、さらに多くの仕事が降ってくるという「効率化の罠」にはまっていき、時間は決して余らない仕組みになっているという考えはとても共感できた。

 


資本主義の成功者たちは、時間を有効活用して利益を生むための道具として使うことに躍起になるあまり、現在の生活を将来の幸福に向かうための手段としか考えられず、現在を楽しむことができないという意見も興味深かった。

 


将来の利益のために人生を道具化しない貧しい国の人たちは、現在の喜びを十分に味わうことができ、幸福度の指標が高いという話も非常に納得できるものだった。

 


また、「アテンション・エコノミー」という人々の注意・関心に値段がつけられ、SNSなどのコンテンツ提供者がそれを奪い合っている現代において、興味のないことに無理やり注意を引きつけられ、気づかないうちに時間を無駄にしてしまうことは本当によくある。

 


これが単に時間を無駄にして気を散らすだけのものではなく、「自分の欲しいものを欲しがる能力を壊してしまう」というのが何よりも深刻だと思う。

 


現代人は、常に不安と焦燥に駆られ、時間に追われている。

 


そんな中、どうすれば結果を未来に先送りすることなく、現在の行動そのものに満足を感じることができるのか。

 


本書では忍耐力をつける方法として、「問題がある状態を楽しむ」、「小さな行動を着実に繰り返す」、「人真似だと言われてもくじけずに続ける」ことをあげており、その場に留まって現在地をゆっくり楽しむことを提案している。

 


ほかにも、「他人と時間をシェアする」、「抽象的で過剰な期待をきっぱり捨てる」、「ただ目の前のやるべきことをやる」「ありふれたことに新しさを見出す」、「退屈で機能の少ないデバイスを使う」、「何もしない練習をする」など、限られた人生の時間を受け入れる色々な方法をあげているので、時間に追われて困っている人はぜひ本書を読んでみてほしい。

 


現実でない選択肢は魅力的に見える、と言う。これは、現実じゃないほうは欠点が見えないから。

 


準備をいくらしても快適な完璧な状態は訪れない、と言う。ほんとその通り。40年生きてそうだったし。だから何者にもなれないんだ。

 


でも著者は言う。あなたは今の状態であなたであるし、今の状態を生きるべきだ、今みえる、次にすべきことをすべきだと。

 


なぜかというと、すべきことを快適にできる状態は訪れない。だから、今、不安でも暗闇のなかで一歩を踏み出せと。それでも暗闇が消えることはない。絶望しろ。絶望できるから、希望があると。

 


『お金を増やすこと自体を目的にすると、ただの奪い合いになる。共有することはでけへん。僕らが確実に共有するのは未来なんや』

 


一人ひとりの消費者が、価格のモノサシを捨てて、自分にとっての効用を増やそうとしないと、生産者も消費者も幸せになれない。

 


幸せになってから、幸せと言えるのではありません。  まだ何も得ていない、ぜんぜん足りてない、何も叶っていない、何も達成していない、悪いことも問題も山積み。  そんなダメダメな今を「幸せ」と言えること。  未来ばかり見て、一生懸命、幸せのカケラを集めていたけれど、なんだ、すでに手にしていたんだ。  自分のなかに、幸せって、あったんだ。

 


「先に幸せになる」。そのココロは、「すでに幸せである」という事実に気づく、ということ。  これが、一番大事なのです。 「え?! これが、今のこの私が幸せなの?! そーーーなんだ!!」と。

 


やることというのは、キャッキャ言いながら楽しむこと。  やめることというのは、がんばること。  がんばることをやめて、キャッキャ言っていればいいのです。  そうしているうちに、いつの間にやら叶っちゃった。  勝手に願ったとおりになっていっちゃった。  僕の周りは、みんなそうです。