「いつでも移れる。どこでもすぐに新しい生活を始められる」。 人生の選択肢を広げてくれる、そんな軽やかさを持ちたいと僕は思います。
どうすれば生き残れるか。どうすれば人から期待される存在になれるか。
あらためて、人生とは楽しいものです。 お金も必要ですが、 もっと必要なものは、そのお金をどのような想いを込めて使うかです。
旅は出発したときからはじまっています。「おぎゃあ」と誕生した瞬間から、人生の旅がはじまっているのです。目的地に着いてからおいしいものを食べるのではなく、毎日毎日、おいしいものを食べればいいのです。道中を楽しむのがほんとうの旅です。
おいしいものを食べるというより、おいしくものを食べるとよい。そう考えてください。おいしくいただくのがおいしいものを食べることです。おいしく食べるのであれば、お金がなくてもできます。
だから旅は急いではいけないのです。急ぐとおいしくものを食べられません。
人生は旅です。そして、人生の旅の要領は「いいかげん」です。いいかげんのペースを身につけたとき、旅は楽しくなるでしょう。どうか急がないでください。
人間は努力をするのもいいが、それもほどほどの努力がいいのであって、過度な努力はいけない。もちろん、怠けることもよくないが、努力のしすぎもよくないのであって、「いいかげん」がいちばんいいのだ──。
逆境のときには、もがけばもがくほど苦しくなる。努力すればするほど、泥沼にのめり込む。そんなときは、ほとけの加護を信じてじっとしていたほうがよい。すなわち、「猫の道」である。そうして忍耐をつづけていると、きっと逆境から抜け出せるのだ。
永遠に降りつづける雨はないのだから……。
問題を解決するためには、こだわりを捨てないといけないのです。