疲れたら 逃げて 休む

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エネルギーを失ったときには、人は失敗に立ち向かうことはできません。それはどんなに強い人間でも同じです。そのことを理解しないと、失敗後の対処をうまく行うことはできないのです。これは失敗を考えるときの大前提です。

問題に立ち向かえないときにはこうしよう

エネルギーは人間の行動の源です。これは自分自身の考え方や行動を変えるのに不可欠なものです。失敗からできるだけ早く回復するためには、失われたエネルギーをいかに上手に早く溜めるかが大切になります。

 ただし、このエネルギーは、意識して自分で生み出せるようなものではありません。それが非常に辛く悩ましいところです。
 だからといって、よそから注入できるものでもないし、自分で努力したり、周りから励まされることで出てくるものでもないのです。それこそ岩から湧き水が滲み出してくるように、自分の中から自然に湧き出てくるのをひたすら待つしかありません。そして、そのように何も出来ずに待つしかないということが、失敗のショックやダメージによって打ちひしがれている人に、輪をかけて辛い思いをさせる原因にもなっています。
 失敗した人はたいてい、「できるだけ早く汚名を返上したい」という思いを持っています。それなのにエネルギーの回復をひたすらに待たなければいけないのは非常に辛いことです。それができずに、焦りからつい、エネルギーが十分に溜まりきらない中途半端な状態で動き出してしまう人もたくさんいます。


 このときに、多少なりともエネルギーが回復していれば、失敗と向き合ってそれなりに行動することはできます。しかし、自分の考えや行動を変えるだけのエネルギーがまだあるわけではないので、せっかく奮闘しても状況を大きく変えるまでには至らないことが多いのです。残念ながらこれではエネルギーの無駄使いにしかなりません。
 もちろん、苦しい状況の中で頑張った努力が報われることもあります。しかし、こういうことは滅多にありません。頑張って動いても、良い結果が得られないことのほうが多いのが現実です。だから動きたくても我慢して、自分の考えや行動を変えるだけのエネルギーがしっかりと蓄積されるまで待ってから行動するほうが結果としていいのです。


いずれにしても、エネルギーが戻ってくると人は必ず自発的に行動したくなります。誰にでもその時期は必ずやってくるのです。多くの失敗をした方と接する中で、私はそのことを確信しました。

 だから、自分の「回復力」を信じて、その瞬間をひたすらに待つのが失敗への最高の対処法なのです。自分の考えや行動を変えるのに必要なエネルギーは、意識して生み出すことはできませんが、それでも自然に湧き出てくるのを促すのは可能です。以下にあげるのは、すべてそのための方法です。


「逃げる」
 苦しい場面から逃げ出すのは、一般的には「見苦しいこと」と考えられています。確かにこのような態度は潔くありません。しかし、よい対処法が見つからないのにその場に居続けることは意味がありません。そういうときには一時的にその場から逃げ出すのは、決して間違っていません。
 頭の中で「真面目に対処しなくては」と思っていても、行動は伴わずにその通りにできないことはよくあります。それでも頑なに「真面目であること」にこだわるのは本当にいいことでしょうか。そんな考えを貫いていたら、エネルギーがなくなって、すぐに潰れてしまうだけです。

 それよりも、自分が非力であることをさっさと認めて、その場から一時避難するという現実的な対処法を使ったほうがはるかにいいと私は思います。
 もちろん、逃げることで、「あいつはなんてチャランポランな奴だ」と批判する人もいるでしょう。
 それでも真面目にがんばって潰れるよりはマシです。逃げたことをとやかく言う人たちは、頑張った当人が無理して潰れたとしても、助けてくれるような人たちではありません。失敗した人の辛さが分からないそんな人たちの言っていることなど、気にすることはないのです。